こんにちはセルノの富田です。
今日はPP mobler (ピーピーモブラー)のCHINESE CHAIR(チャイニーズ チェア)PP66が入荷したのでご紹介します。
実はピーピーモブラーの商品が、チャイニーズチェア以外にも入荷しています。
少しずつになってしまいますが、ご紹介していきますのでお楽しみに♪
北欧家具の名門工房「ピーピーモブラー」
PP mobler (ピーピーモブラー)は1953年に小さな工房からスタートしたデンマークの家具ブランドです。
創業者は、家具職人のペターセン兄弟です。
ブランド名は2人の頭文字の「P」をとって付けられたそうです。
兄弟で作り上げたピーピーモブラーは、今では北欧家具の名門工房といわれています。
「名門工房」をいわれている理由はたくさんありますが、ハンス・J・ウェグナーとのコラボレーションが最初のきっかけでした。
20世紀を代表する家具デザイナー「ハンス・J・ウェグナー」
ハンスJ.ウェグナーは1914年、デンマークとドイツの国境にある「トゥナー」という町に生まれました。
お父さんは「靴職人」だったそうです。
お父さんの靴づくりを見て育ったウェグナーは、幼いころから「ものづくり」が身近にありました。
一つのことを極めたところが、靴職人のお父さんと家具デザイナーのウェグナーはとても似ていますね。
そしてウェグナーは家具職人のH.F.スタルベアーグから「家具」について学び始めました。
17歳になると家具職人の資格を取得しています。
この頃からデザインの経験も積んでいたと言われています。
そして20歳になるまで家具の修行をしていましたが、兵役のためデンマークの首都「コペンハーゲン」へ行くことになりました。
ですがウェグナーは、学ぶことをやめませんでした。
兵役が終わるとそのままデンマークに残り、1936年からコペンハーゲン美術工芸学校に入学します。
ここではもちろん「家具設計」を専攻し、1938年に卒業しました。
同じ頃、デンマークの家具職人として有名な「Borge Mogensen(ボーエ・モーエンセン)と出会い、彼とは公私にわたり親交を持ちました。
モーエンセンは先人の生み出した名作から、アイディアを得る効率的な手法「温故知新」を教えるコーア・クリントのもとで学んでいました。
そしてモーエンセンはその時の思い付きや個性ではなく、歴史的背景にあるしくみに基づいたデザインスタイルを確率していきました。
モーエンセンのデザインスタイルは、ウェグナーに大きな影響を与えたといわれています。
そして卒業後の1940年、ウェグナーはデンマークの建築家であるArne Emil Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)の事務所で働きはじめました。
ウェグナーは「アルネ・ヤコブセン」が設計したオーフス市(デンマーク第二の都市)の市庁舎の建築プロジェクトに参加しました。
さらにそこに置く家具のデザインも行い、デザイナーとして着実に経験と実績を積んでいきます。
またデニッシュデザイン界に大きな貢献を残した家具工房、ヨハネス・ハンセン社との共同作業もこの年に始まりました。
そしてウェグナーは1943年にデザイン事務所を開設し、独立しました。
いよいよですね。
名作、チャイナチェアシリーズの誕生
1944年には、中国の明朝時代の椅子に影響を受けた「チャイナチェアシリーズ」の最初の作品となる椅子をデザインしました。
今日ご紹介するのがこのシリーズですね。
このチャイナシリーズの最後の椅子となるのが1949年にデザインされたCH24、Yチェアです。
Yチェアは、カール・ハンセン&サン社で翌年の1950年から生産され、ウェグナーがデザインした家具の中で最も成功を納め、最も有名な椅子です。
1950年、1960年代には、今までの「家具」へのイメージを変えてしまう作品を次々と発表して、大きな影響を与えました。
その実力はデザイン界でも認められ、1951年に「ルニング賞」、1997年に「第8回国際デザイン賞」など多くの賞を受賞しています。
他にもデンマーク王立芸術アカデミーの「名誉会員」や英国王立美術大学から「名誉学士号」も贈られています。
さらに1995年にはウェグナー美術館がウェグナーの生まれ故郷であるトゥナーに開館しています。
ウェグナーは2007年、92歳でこの世を去りますが、ウェグナーの作品はニューヨークやミュンヘンなど世界中の美術館で大切に展示されています。
幻の椅子、PP66
10代から椅子のデザインを学び続け、これまでに500脚以上の椅子をデザインしてきたウェグナー。
そんなウェグナーの代表作は、60年以上に渡りYチェアの愛称で親しまれてきた「CH24」や、カール・ハンセン&サン社のためにデザインした初期モデルの「CH22」「CH26」「CH24」「CH25」などがあります。
そしてウェグナーの本格的なデザインのはじまりとも言えるのが「チャイニーズチェア」です。
この「チャイニーズチェア」のデザインの元となったのは「クワン・イ」です。
「クワン・イ」は中国明時代のチェアで、アームから背もたれを繋ぐ一筆書きのような優美な曲線を描いたシルエットが特徴です。
「温故知新」の考えと「クワン・イ」の可能性にインスパイアされたウェグナーは、1945年に独自のアレンジを加えて「チャイニーズチェア」を完成させました。
優美な曲線が特徴の「チャイニーズチェア」ですが、この椅子の誕生があったからこそ、名作といわれる「Yチェア」、「ザ・チェア」が生まれたといわれています。
そして「チャイニーズチェア」の「PP66」は1945年から数年だけの生産でした。
もともとフリッツ・ハンセン社のためにデザインされたものでしたが、ピーピーモブラーは1976年にオリジナルデザインで生産をスタートさせたのです。
初期のものは約2mのポールを蒸してから曲げて作られていたそうです。
そして1991年には「蒸し曲げのポール」から「曲げ木のポール」に変更され、構造が強化されました。
木の温もりを感じさせてくれるフレームに、包み込まれるような座り心地のペーパーコードシートが特徴の「PP66」。
その歴史と背景、デザイナーであるウェグナーの椅子への想いを知れば知るほど、長年愛され続けていることに納得です。
●Brand :PP mobler (ピーピーモブラー)
●Item name:CHINESE CHAIR PP66(チャイニーズ チェア)
●Designer: Hans J. Wegner (ハンス・J・ウェグナー)
●新品参考価格:578,880円
●Size:W580 D570 H670 SH430
この商品は、ヤフオク『SELUNO/セルノ』にて出品予定です。
今日はここまで!
今日もあなたが素敵な家具に出会えることを心から祈っています。
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